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お知らせ

アムールトラの仔の放飼訓練について


平素より浜松市動物園をご愛顧いただきありがとうございます。

2月17日に生まれたアムールトラの仔(オス3頭、メス1頭)について、事故防止のため今後しばらくの間、不定期で放飼訓練を行います。


【放飼訓練の必要性について】
アムールトラは、水を嫌う種の多いネコ科動物のなかでは珍しく、水場をよく利用する動物です。当園のアムールトラ運動場には広大な水堀があり、日頃からトラ達が泳いだりしてよく利用しています。
通常、ある程度成熟した個体であれば足のつかない水深であっても問題なく遊泳することができますが、運動能力が未熟な幼齢個体の場合は、成長するまで十分に泳げないことがあります。
実際に過去に国内の他のトラ飼育施設や海外の動物園などで、幼齢個体が水場で溺死してしまったという事例も少数ですが存在します。

仔トラがある程度成長するまで水場を利用できないようにする等が対策として一般的ですが、当園の水堀は水深が約2.5mあり、水がないと転落による事故の恐れがあるため水を抜くことができません。
そのためしばらくの間は事故防止対策を講じたうえで、仔トラが運動場に出ている間は飼育員が常駐して監視し、緊急時にすぐ救助ができる体制で放飼訓練を行っています。
放飼訓練は仔トラが運動場に慣れたうえで、仔トラの遊泳能力が確認できる、もしくはそれに準じた判断ができるまでの間実施する予定です。


【放飼訓練について】
・放飼訓練は当日の動物の状態等を見て実施するかどうかを判断します。
・放飼訓練日は不定期です。訓練を行わない日もあります。
・放飼訓練は開園時間中にも行うことがありますが、実施日や時間帯、実施の有無については非公表とさせていただきます。放飼訓練の実施に関するお問い合わせについてはお答えできませんので、ご了承ください。
・放飼訓練中は寝室と運動場を自由に出入りできるようにしています。
・放飼訓練の実施中はアムールトラのソーン(オス)はご覧いただけません。ご了承ください。
・事故の恐れがなくなったと判断できましたら、日時を告知して正式にアムールトラの仔の公開開始となります。(決まり次第HP等でお知らせします。)



【主な事故防止対策について】


・水堀内に足場の設置
ある程度泳げるようになった仔トラが掴まれるように足場を設置しています。(脱走防止のため、大人のトラが乗ったときは沈むようになっています。)


・運動場内の池の水抜き
運動場にある小さな池は転落時に外部からの救出が困難なため、しばらくの間水を抜いています。給水は水抜き後も常時行っているため、飲水は可能です。
また転落時に仔トラが自力で上がれるよう、丸太を設置しています。


・階段下へのストッパーの設置
 階段から転げ落ちた際にそのまま水堀まで転げてしまわないよう、ストッパーを設置しています。


・段差、狭所の解消
運動場内の、そのままでは仔トラが自力で上がるのが困難な段差部分は土・丸太・板等で対策しています。
仔トラが挟まったり怪我をする可能性のある狭所については対策しています。(竹やぶの間隔を広げる等)


・その他事故等の危険がある箇所の解消、対策

・飼育員の立ち会い、救助用具の作成
放飼訓練中は飼育員が常時立ち合って、万が一仔トラが水堀へ落下した際は、外からすくい上げて救助します。


ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。




(投稿:2021年04月21日)


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