NPO法人 浜松市動物園協会 NPO法人 浜松市動物園協会
NPO法人 浜松市動物園協会
  • English
  • Português
  • 简体中文
  • 繁体中文

スタッフ日記

2009年 9月 4日
「動物たちの夏の過ごし方」

今年の夏は、雨が多かったせいか比較的(ひかくてき)涼(すず)しく過ごしやすかったですね。動物たちにとっても、過ごしやすい夏となりましたが、今回は、動物たちと暑さについてご紹介(しょうかい)します。

まず暑さと聞いて心配になるのは、ペンギンとホッキョクグマではないでしょうか?

まさにその通りで、ホッキョクグマは暑さが苦手です。そのため、室内はクーラーを入れ、屋外は水で冷やすなど、いろいろと涼しく過ごせる工夫をしています。(「暑い夏は、ホッキョクグマガイド」もご覧(らん)ください。)

暑そうな様子のジェイソン(オス)。ジェイソンの手元に流れている水は、涼しく過ごすための工夫です。

一方、浜松市動物園に暮(く)らしているペンギンは、フンボルトペンギンといって、主に南アメリカ・チリという暖かな地域(ちいき)の動物。だから、実は、暑さはへっちゃら! 涼しげにプールを泳いで、気持よさそう…余裕が感じられますね。

左は、ペンギンの生息地などの看板(かんばん)です。ペンギン舎の前にあります。

他にも心配されたのはキリンのシロです。高齢(こうれい)になっていることもあり、暑さが苦手。暑いサバンナで過ごしているキリンが暑さに弱いなんて、意外ですね。サバンナも暑い場所ですが、日本の夏は湿度が高いため苦手なのだろうと考えられています。昨年は食欲(しょくよく)がなくなって心配でしたが、幸い今年は元気いっぱいでした!

右がシロ(オス)。体が白っぽいところから名づけました。

今年の夏にダウンしてしまったのは、オジロワシでした。北海道出身です。ある日、排水溝(はいすいこう)に落ちて身動きできなくなっているところを飼育員さんに助けられました。すぐに動物病院に入院し、今ではすっかり元気になっています。暑さ対策(たいさく)として、直射日光が当たらないように"よしず"をオリにとりつける工夫をしています。

オジロワシ舎の様子。左下の囲いの中から頭を出しているのが、今回夏バテしてしまったリュウ君(オス)。天井(てんじょう)には"よしず"が見えます。

一般的に、どの動物も極端(きょくたん)な暑さは苦手。人と同じですね。そして、暑くなると水分の多い果物などの食べ物を好むようになります。これも人と同じ。ただ、水ものばかり食べていると、お腹の調子を悪くすることもあります。飼育員さんたちは、食べる様子や食べた量・種類、また、便の様子をこまめにチェックし、動物たちの体調を気遣(きづか)います。体力が落ちてきたと分かると、スポーツ飲料や栄養ドリンクを与えることもあります。

まだまだ残暑は続きます。
みなさんも暑さ対策をしっかりした上で、ぜひ動物たちに会いにきてくださいね。


浜松市動物園サポーター募集

NPO法人 浜松市動物園協会